2012年2月15日水曜日

ドイツ人はどこまで我慢すれば良いのか?

以前テレビのインタビューでギリシャの若者がナチスがギリシャに酷いことをしたので助けるのは当たり前だと、自身は全く被害を受けていないのに当然のように言っていた。
こんな人ばかりだとドイツ人も我慢できなくなるかもしれない。

記事によると
  • ドイツの評判が悪くなっている
    • 「ユーロ危機とアウシュビッツを結びつけ、ドイツの傲慢さに気をつけろと警告し、ドイツは単一通貨を兵器に変えた」 (イタリア紙の1面)
    • 「卑劣なドイツ人」が南欧全域に戻ってきた。ドイツは他国を貧困に追いやり、各国の政府から権限を奪い、大抵は誰にでも偉そうに命令する
    • 必要な費用はドイツが払わなければならない (世界経済フォーラムの年次総会より)
    • ユーロ圏が存続し、世界経済が大惨事を回避するには、ドイツはもっと努力し、もっとカネを出して単一通貨を支えなければならない (世界経済フォーラムの年次総会より)
  • ドイツに要請されていること
    • いわゆる「防火壁」への資金拠出
      • 市場が南欧諸国の国債に投機を仕掛けるのをあきらめるほど大きな基金を作れ
      • 最終的にドイツの負担も軽くなるという議論
        • ドイツ人はかなり懐疑的
        • 「南欧諸国がこの資金を欲しがっているのは、市場をけん制するためだけでなく、自分たちで使いたいからだ」
    • ユーロ共通債の導入
      • ユーロ圏諸国の債務の共有化に取り組むこと
      • 現在のEUの枠組みでは、ユーロ共通債が導入されるとドイツなど支払い能力のあるユーロ参加国は南欧諸国の債務を引き受けることになる
      • 南欧諸国の歳出を一切コントロールできない
      • 先日リークされたドイツの文書にはギリシャの国家予算をある程度コントロールできる権限をEUの監督者に与えるべきだという案
        • ナチズムの復活だとする、いつもの批判の集中砲火を浴びてつぶされた
    • ドイツ自体の景気を刺激し、ドイツの消費によって南欧の製品に市場を提供すること
      • 欧州経済の不均衡を是正するために、もっと努力しなければならない
      • 南欧諸国からもっとモノを買うようドイツ人に命じられるとは思えない

  • ドイツの現在までの対応
    • ドイツは欧州の様々な救済基金に計2110億ユーロ(約21兆5200億円)拠出
    • ドイツの年間の国家予算の約70%に相当する金額
  • イギリスの対応
    • 南欧諸国の救済を枠組みに加わっていない
    • IMFへの150億ポンド(約1兆8300億円)の追加拠出にも合意していない
  • アメリカの対応
    • 欧州で使う資金をIMFにこれ以上提供するつもりはないと明言

  • 背後に単一国家が存在しない単一通貨を創設したことが、現在の危機の根源にあることがますます明らかになってきた
  • 誰もが自国の国家予算の支配権を譲ることに強い嫌悪感を抱いている
  • ドイツ政府の高官の話
    • 単一通貨そのものがとんでもない間違いだった
    • 「我々は自分たちで止めることのできない地獄の機械を作ってしまったようだ」
という事らしい。

誰もが身を削って南欧なんかを助けたくは無い。
ドイツはナチスという負い目やEU創設を率先したという事があるので、今までなんとか南欧を助けようとしているがドイツ人ももうガマンできないかもしれない。

ギリシャを切り捨てるのも時間の問題かもしれない。

記事
[FT]ドイツの後悔、ユーロは「地獄の機械」 日経新聞

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