記事によると
- 地球初の細胞を持つ生命体は火山による蒸気で熱せられ、ぬるぬるした泥がたまる熱泥泉で生まれた可能性が高いと発表された
- この説は最新の細胞および地質関連の研究に基づいている
- ダーウィンが提唱した、生命は栄養素に富む「小さな暖かい池」で生まれたとの考察に近い
- 近年は生命の起源を海に求める理論が主流だった
- 多くの研究者が地球上で最初の細胞が生まれた場所に近いと考えている環境が海底で続々と見つかっているため
- 単純だが悪環境に強い微生物が熱水を放つ噴火口から生じる有毒な無機物を食料として生きながらえている環境
- 今回発表された新たな研究は細胞膜の中に蓄える液体組成に注目
- 地球上の全ての生物の細胞内部はナトリウムに対してカリウムの割合が高い
- 海洋環境では圧倒的にナトリウムの割合が高い
- 陸上の火山性の熱泥泉に見られる、濃縮された蒸気が非常に近い
- 「細胞が分子機械であるタンパク質を合成するためには、多くのカリウムを必要とする。ナトリウムはこれらの活動を阻むものだ」
- 「生命はタンパク質を合成せずには生きられないため、細胞内のカリウムの濃度を高く保つ必要がある」
- 生命が生まれた場所はカリウムが多い場所のはず
- 誕生して間もない細胞では細胞膜を通して余分なナトリウムを排出する仕組みは無かったと考えられる
- 原始的な細胞膜と、内部に運良く取り込めたあり合わせの栄養物で生きていくしかなかったと考えられる
- 初期の細胞は透過性が高く、完全に周囲の環境に左右される性質を持っていたと考えられる
- ナトリウムに対するカリウムの比率も、周囲の環境に応じて、カリウムの方が多くならざるを得なかった
- 原始時代の海水は、現在の海水と同じく、ナトリウムとカリウムの比率は40対1で、圧倒的にナトリウムが多い
- 陸地の地熱地帯、特にイエローストーン国立公園で見られるような熱泥泉でも、生物の発生は可能であることが判明
- 「熱泥泉とは地中から蒸気が湧き上がり濃縮される場所で、この蒸気にはカリウムをはじめとする多くの無機物が含まれている」
- 「見た目は地中から湧いてくる泥だまりのようで、初期の細胞にとっては絶好の生命のゆりかごになっただろう」
- 熱泥泉と原始時代の泥だまりとの類似性は大気中の酸素と結合して出来た硫酸が大量に含まれている為、否定されてきた
- 「酸性の強さを理由に、この説は敬遠されてきたが、原始の地球の大気では、酸素濃度は低かったはずだ」
- 「こうした酸素の少ない環境が長期間にわたって維持されており、これが地球で最初の生命を育む助けになったと考えられる」
イエローストーン |
熱泥泉が原始スープという事になるのでしょうか?
記事
生命の始まり、海ではなく陸地だった? National Geographic
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