2012年2月6日月曜日

シリアの民主化はロシアの態度軟化を待ちか、それとも強制的な欧米の介入があるか。

ロシアにとってシリアは重要なお客さんであり、友好国のようです。
だから、親ロシアの現体制を覆すような事はしたくないようです。
ロシア大使が賛成していない
記事によると
  • 国連安全保障理事会の決議
    • 反体制派への武力弾圧を続けるシリアのアサド大統領に退陣を求める決議案を採決
    • ロシアと中国が拒否権を行使し、廃案
    • シリア非難決議で露中が拒否権を行使したのは昨年10月に続き2回目
    • 中ロ以外の13理事国はすべて決議案に賛成
    • 米欧は決裂回避へ内容面で大幅な譲歩に応じてきた
    • ロシアは土壇場で10項目にわたる修正と採決日の延期を要請
      • アサド大統領への権限委譲要求を柱とするアラブ連盟の合意への「支持」を「考慮」に変更
      • 反体制派による武力行使の非難にも重点を置くこと
  • ロシアの否決理由
    • 「決議案はシリアの現状を正確に反映しておらず、当事者にバランスを欠いたメッセージを送ることになる」
    • 「アサド政権の退陣要求はシリア問題の解決を遅らせる」
    • アサド大統領の権限移譲を求めたアラブ連盟の「行程表」を決議案から外すことなどを求めていた
  • 中国の否決理由
    • 「安保理の分裂状態を修復することが先決であり、決議案の修正を求めたロシアの主張は妥当」
  • 各国の反応
    • 米国ライス国連大使
      • 「独裁者を守る立場に固執している」と避難
      • 「嫌気がさす」と外交上異例の表現で不満をあらわにした
    • 英国ライアルグラント国連大使
      • 「中国の拒否権には驚いた。交渉では何の要望も出していなかったのに」
    • 米国クリントン国務長官
      • 「国際社会はシリアの平和を支えるのか、それとも暴力と虐殺の共犯者になるのか」と憤りをあらわにした
    • 潘基文(バン・キムン)国連事務総長
      • 「国連と国際社会の役割を損ねた」との見解を示した
  • シリア政府の市民への攻撃
    • 2月4日にホムスでシリア軍の戦車隊が市民を砲撃したとされる
    • 2月3日の政府軍の砲撃で200人超の死者が出た
    • 2011年3月にシリアで反体制デモが発生して以来、死者数は6000人に迫る
  • ロシアがシリアを擁護する理由
    • ロシアが海外に持つ唯一の海軍基地がある
    • 主要な武器輸出先の一つ
    • シリアが体制転換すると中東での影響力が一段と低下し、利権を失う可能性がある
    • 「反プーチン」を掲げた抗議運動が勢いを増す可能性がある
という事らしい。

ロシアがバックに居る為、リビアのように国連決議、軍事介入という流れは出来そうに無い。
リビアも国連軍の空爆が無ければ、カダフィーの傭兵部隊に駆逐されていた可能性が高い。

シリアの民主化はロシアの態度軟化を待つか、それとも強制的な欧米の介入があるか。

記事
ロシア、中国がシリア決議案に拒否権―国連安保理 WSJ
中ロが再び拒否権 シリア決議案否決、米欧は不快感 日経新聞


参照ページ
シリア中部で市民217人死亡、政府軍が砲撃=人権団体 朝日新聞

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