2012年8月24日金曜日

男性は高齢になるほど精子の遺伝子エラーが多くなる可能性が高いようです。

以前ブログで、ワシントン大学の研究で自閉症の1%が男性の高齢と関係があるという記事を紹介した。

これは、男性が高齢だと遺伝子のエラーが増えるというWSJの記事です。


記事によると

  • 2012年8月22日 比較的高齢の父親は、若い父親と比べると、新規の遺伝子変異を子どもにより多く伝える
    • 研究機関
      • アイスランド デコード・ジェネティクス社 CEOカリ・ステファンソン博士
    • 研究対象
      • 自閉症ないし統合失調症と診断された子どもを持つアイスランドの78家族
        • 親子で合計219人のゲノムを解析
        • 子どものうち44人は自閉症スペクトラム障害
        • 21人は統合失調症
      • 比較の目的で、アイスランド人1859人のゲノム解析
    • 研究結果
      • 20歳の父親が平均25のエラーを子どもに伝える
      • 40歳の父親はおよそ65のエラーを伝える
      • 父親の年齢が1歳上がるごとに子どもに伝わるエラーが平均で2つ増えることになる
      • 母親が子どもに伝えるエラーはおよそ14と一定で、年齢による差がない
    • 考察
      • 男性が年齢ごとにエラーが増える理由
        • 遺伝子的なスペリングエラーは精子の方が多い
        • 精子は卵子と違って常に作られており、より多くの細胞分裂を経る為
        • 高齢の男性の精子はより多くのエラーを保因
      • 有害な新規のエラーは、とりわけ子どもの脳機能に影響をもたらす可能性がある
        • 脳に発現する遺伝子は他のどの臓器に発現する遺伝子よりも多い
  • 既知の事実
    • 母親が高齢であることがダウン症のような染色体異常の主な要因
    • 40歳を超えた男性が自閉症児の父親になる確率が、30歳未満の男性よりも約6倍高い
    • 高齢の父親の子どもは統合失調症、双極性障害、てんかんの発症リスクが高い
    • 高齢の父親と、子どもの比較的低い知能検査結果との関連性が示されている
という事です。

高齢になると精子に遺伝子エラーが発生する可能性が高くなるそうです。
特に男性に影響を及ぼすようです。

しかし、変異の大半は健康にほとんど影響をもたらさない公算が大きいそうです。

その割合は今回の研究では示されていません。

子供を作るなら早い方がよりリスクが少ないとしか今回の件からは言えないようです。



記事
遺伝子変異、高齢の父親が子に伝える傾向強い-自閉症などのリスクに WSJ

参照ページ
Fathers bequeath more mutations as they age Nature

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