2012年8月29日水曜日

オバマ政権が新燃費基準を発表。達成できるのか?

オバマ政権が2025年までに約23.3km/L達成の燃費基準を発表したようです。

しかも、トラック(恐らくピックアップトラックの事だと思う)にも適用するようです。

果たして達成できるのでしょうか。

WSJの記事です。

記事によると

  • 2012年8月28日 アメリカ政府は2025年までに乗用車とトラックの燃費を54.5マイル/ガロンを義務付ける基準を発表
    • 新基準
      • 政府が当初2011年11月に提案したものと同じ基準
      • 2017~2025年度型車を対象
      • 乗用車とトラックの燃費
        • 54.5マイル/ガロン
        • 約23.2km/L
      • 現行の基準
        • EPA基準2011年型
          • 28.6マイル/ガロン
          • 約12.2km/L
        • 2016年まで目指す基準
          • 35.5マイル/ガロン
          • 約15.1km/L
      • EV、ハイブリッド車、天然ガス車、その他の代替燃料車を進化させる「狙いを定めたインセンティブ」が含まれている
      • EPAと運輸省は基準の効果を見直し、必要なら調整を行う
    • 理由
      • 「この基準は外国産石油への依存度を減らすためにわれわれが取ってきた措置の中で最も重要なものだ」
        「これは米国のエネルギー安全保障を強化し、中間層の世帯にとって良いものであり、持続可能な経済をつくりだす助けになる」
        (オバマ大統領)
      • 2025年時点でのアメリカの平均的な世帯では
        • 新基準でガソリン代を8000ドル(62万8000円)以上節約
        • 自動車のコストは1800ドル高くなる見込み
      • 「われわれはバーを高くして、米国民がガソリン価格の変動に対処できるようにしている。自動車メーカー対しては燃費のいい車を生産するための法制面での整備を確実に行う」 (ラフード運輸長官)
    • 各団体の反応
      • 共和党
        • 基準は厳しすぎると批判
      • 米自動車工業会(AAM) バーグクイスト副会長
        • 電気自動車(EV)用充電所や天然ガスといった代替燃料を使った車の燃料補給所など基準達成を支援できるインフラが整備されなければ、達成は困難
        • 「本当に燃料消費を減らしたいなら、燃料、燃料補給所、技術を同時に開発する必要がある」
という事らしい。

新しい基準だとトラックまで23.2km/Lなんて本当にできるのだろうか?

アメリカの基準はCAFE(wiki)というらしいが、
燃費試験方法の概要 (米国CAFE基準(自動車燃費基準)の概要より)
と測定方法が日本や欧州と違うので、技術的に妥当かは日本車のカタログ値からは推測できない。

で、実際のアメリカ基準の燃費の状況を見てみると
米国の自動車の新車、保有平均燃費 (米国CAFE基準(自動車燃費基準)の概要より) 
新基準の54.5マイル/ガロンなんて到底達成できそうに無い。

特にトラックは重量がかかるので、パワーが必要。
測定する時は何も積んでない状態で測定するだろうが、燃費基準をクリアしても荷物を積んで運転するとスピードが出ないなんて状況が起きるかもしれない。
(そんなものは売れないので出ないとおもうが)

オバマはグリーン革命を標榜して失敗(援助した太陽光発電パネル会社が破綻など)したが、リベンジとしてこの新基準を考えたとしたら、これも失敗するだろう。


記事
米政府、新燃費基準を決定-リットル当たり23キロ WSJ

参照ページ
米国CAFE基準(自動車燃費基準)の概要 IEEJ

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