過去何度も日本国債はアッタクされてきたが、その度に挑戦者は大きな損害を抱えて撤退していった。
しかし今度ばかりは、日本人の預金者や年金基金、保険業者・契約者が大きな損害を受ける番かもしれない。
記事(中原圭介氏)によれば、
- 国債利回りが安定している理由の1つに、円高を背景とする新興国マネーの流入
- 大手銀行は新銀行自己資本比率規制のため、貸し出しを縮小するとともに、国債の運用比率を高めている
- 生保もソルベンシーマージン比率の算出基準の厳格化に合わせて保有株式を売却する一方、国債の運用を増やしている
- ヘッジファンド は欧州重債務国の国債の売り崩しで莫大な利益を得ている
- 年内にEU危機収束で円が対ユーロで下落する可能性が高い
- QE3があるが、その後、円は対ドルで2013年頃、下落する。
その流れとして
- ヘッジファンドが日本国債のCDSのプレミアムを吊り上げる
- 新興国は、CDSプレミアムが上昇すれば、日本国債をパニック的に売却する
- ヘッジファンドが 国債先物相場の売り崩し
- 国内金融機関の国債の投げ売り
私としては、最後の国内金融機関の国債売りは、国内の格付け会社が投資不適格もしくは社内ルール上の格付け以下にならないと相当数の売りは出ないと思うので、1から3までにどれだけ利回りが悪化するかが問題となると思います。
記事内では3%できつくなるとありますが、財務省の人に言わせると2%でさえきついと言っています。
実際は日本で経済危機があると全世界に波及するので何らかの協調行動があると思われますが、その場合の条件としてギリシャやイタリアのような緊縮財政が突きつけられると思います。
どん底まで落ちればやっと行政改革が進むかもしれませんが、多くのものを失う可能性が高いです。
ちなみに2011年3月時点での国債保有者の割合は
2011年3月度日本国債保有割合 |
海外勢は6%ですが、これらが売られればどれほどの影響があるか専門家で無いのでわかりません。
記事
【識者に聞く】イタリアの次は日本、ファンドが狙う国債売り崩し=中原圭介氏 WSJ
参照ページ
資金循環 日本銀行
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