2012年7月6日金曜日

サーチュイン遺伝子には長寿効果はなさそう。

テレビでサーチュイン遺伝子の話をしていたので、調べてみた。


調べてみると

ひるおびで紹介していたのはどうやら下記の関連記事らしい。
  • “腹七分目”の食事でサーチュイン遺伝子(wiki)がオンとなり老化が抑えられる
    • 研究機関
      • 金沢医科大学 古家大祐教授
    • 研究対象
      • メタボを気にする30代から60代の男性
      • 通常の必要摂取カロリーから25%制限した食事を7週間継続
    • 研究結果
      • 40代、50代でも、早ければ3週間で実験の効果があった
      • サーチュインの数値が約2倍から、多い人で4倍に増えた
    • サーチュイン遺伝子とは
      • 頭のてっぺんからつま先まで、全身の老化にブレーキをかける遺伝子
      • うまく活用すれば、誰でも簡単に、若く健康な体を維持できる
    • 推定される仕組み
      • 飢餓の恐れがあると繁殖できるタイミングが整うまで生殖力を温存しようとする
      • 体は老化を遅らせようとサーチュイン遺伝子のスイッチが入る
      • 自分の体の“品質管理”に精を出すようになる

また、アカゲザルの研究も紹介していたのでおそらくRichard Weindruch教授の研究のことだと思われる。
左側は食事制限、右側は食事無制限 (University of Wisconsin Systemより)
確かに見た目は食事制限を行った左側の猿の方が若く見える。
※詳しい研究結果を知りたい人は下記のリンクを見てください。


ところで、このサーチュイン遺伝子には長寿の効力が無いと言うニュースもありました。
  • サーチュインと長寿の間に因果関係があるというのは幻想
    • 研究機関
      • ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジのデービッド・ジェムズ氏の研究チーム
    • 研究結果
      • サーチュイン遺伝子関連の研究には深刻な欠陥がある
        • 過去の実験は、あらゆる相違点を検討しなかった
          • 寿命が延びたのは他の要因の可能性がある
        • 先駆的な実験の一部を行ったマサチューセッツ工科大学のレオナード・ガランテ(Leonard Guarante)氏も実験の不備を認めている
        • 線虫で検証を行ったところ、寿命延長効果はみられなかった
        • ミバエを使って行った実験でも、サーチュインのためとされていた結果は実際は別の遺伝的要因で起きていたことが判明
        • 過去の研究ではミバエのサーチュインがレスベラトロールで活性化されるとされていたがそのような結果は出なかった
      • 食事を制限すると寿命が延びるという現象にサーチュインが関与しているという主張は否定
        • 食事制限で寿命が延びること自体は認めている
という事らしい。

どうやら、サーチュイン遺伝子が寿命を延ばすというのは過ちのようです。
よって、サーチュイン遺伝子を活性化させるとされるレスベラトロールを取得しても、寿命は延びないと思われます。

ただ、サーチュイン遺伝子は食べ過ぎによって身体が受けたストレスを緩和する効果はあるようですので、全くの無駄にはならないと思われます。


参照ページ
老化を防ぐサーチュイン遺伝子 「腹七分目」で活性化促進 Yahooニュース
Reduced diet thwarts aging, disease in monkeys University of Wisconsin System
「寿命延長遺伝子」サーチュインに効果無しか、ネイチャー誌 AFPBBNews

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