2012年4月11日水曜日

米国は天然ガス価格の下落で電力料金値下げ。

アメリカといえば安価な石炭で効率が悪く、二酸化炭素をいっぱい出すボイラーで燃やしているというイメージがあったが、変わるかもしれない。


記事によると

  • 天然ガス先物相場は2002年1月以来の低水準価格 (2.0331ドル/100万BTU)
  • 天然ガス先物 (FOREXPROS.jpより,クリックで拡大)
  • 米国では天然ガスの貯蔵スペースがなくなりそうなため、価格は何十年かぶりの低水準に落ち込む可能性がある
  • 影響
    • ガスを生産しているエネルギー企業の売上高の減少
    • 火力発電市場での石炭のシェアを天然ガスが奪う
    • 鉱山業界
    • 石炭輸送が単一の収入源として最大の鉄道会社
    • 原子力発電所建設業界、風力発電や太陽光発電設備の業界
    • 電気料金の値下げ
      • ボストンの公益事業会社NSTAR
        • 2月に企業向けで34%値下げ (8.5→5.5セント/KWH)
        • 5月には家庭向けも値下げすると見られる
      • 多くの地域で電力卸売価格は1KWH当たり2~3セントに下がっている
    • ガスを使った発電が増える
      • 4億5000万MWH増加予想
      • 年間のガス消費量は3兆3000億立方フィート増予想 (2011年の消費量13.5%相当)
  • 石炭による発電は無くならない
    • 電力供給を維持するのに必要
    • 一部の公益事業会社は契約で石炭引き取りの義務がある (破棄は多額の違約金が発生)
  • 天候が良いと夏場に消費電力が増加し、石炭・天然ガスの消費量が増加する
という事らしい。

海の向こうでは電力料金値下げをされているのに、こちらは値上げ。

シェールガスの生産拡大で安価なエネルギーが得られる国は強い。

日本も早くシェールガスの生産が始まるようになれば、こんなに電力会社もなんやかんや言われなくても済むのに。

記事
豊富な天然ガスで業界変容 石炭不動の地位から転落 WSJ

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