2012年4月15日日曜日

都道府県ごとの津波マップや市町村ごとの地震規模が公開されました。

東日本大震災を踏まえて、南海トラフの地震が見直されています。


記事によると

  • 2012年3月31日南海トラフの巨大地震モデル検討会が報告書を発表
    • 想定した地震について
      • 規模はマグニチュード9
      • 想定した津波は、最大クラスの津波 (レベル2津波)
      • 南海トラフで次に起こる地震や何年間に何%という発生確率は想定していない
      • 既に発表されている30年間で東海地震88%、東南海地震70%程度、南海地震60%程度とは関係無い
      • 地震を引き起こす震源域を表す強震断層域の面積は、2003年に中央防災会議が想定した三連動地震と比較して約2倍
        • 強震断層域の面積は6.1万km2から11万km2へと拡大、東日本大震災の約10万km2に匹敵
        • 津波断層域は、11万km2にさらに南海トラフ寄りの領域が加わり、約14万km2に拡大
      • 現実には強震動を起こす地震波や津波を引き起こす断層のすべりは、断層域に一様には発生しない
      • 強震動を起こす特定の領域の配置を変えて4通りのパターンを検討
    • 「03年の想定は頻度が高く、起こる可能性も高い。一番に備えるべき地震・津波の想定だ」 ( 東京大学 古村教授)
    • 短時間の差で地震が発生した場合は、局地的に新想定の最大津波高を超える可能性がある
      • 例えば、東海地震が発生して、5分後や10分後に東南海・南海地震が発生する場合は、津波が重なり合うポイントが出てくる
    • 今後の予定
      • モデル検討会は、より精密な10mメッシュでの津波高の推計や津波による浸水域の特定、時間差で発生する地震、長周期地震動などについて引き続き検討を進めている
      • 6月ごろまでには建物被害、人的被害について推計する方針
      • 秋ごろまでには経済被害などについて推計する方針

南海トラフで起こりうる最大クラスの地震による最大震度分布。右下は03年の中央防災会議の想定(資料:南海トラフの巨大地震モデル検討会、内閣府)
という事らしい。

公開されている研究会の資料を調べてみると、
  • 都道府県ごとの想定される最大の津波の高さのマップ (PDF)
    最大クラスの津波高(高知県) (南海トラフの巨大地震モデル検討会より)
  • 市町村別の最大となる震度 (PDF)
  • 市町村別の最大となる震度(四国) (南海トラフの巨大地震モデル検討会より)
となっています。

あくまでも想定される最大の地震と津波なので、実際に地震が起きたらこの規模の震度や津波が発生するという訳ではありません。

しかし、東日本大震災で想定外は許されなくなっているので、この規模の地震や津波が発生した場合の対応策を行う必要があります。

費用対効果を考えて、堤などのハードで対応するのか、避難対策などのソフトで対応するのかを自治体ごとに考える必要があります。


記事
南海トラフ巨大地震「M9」想定の全貌 BPnet


参照ページ
南海トラフの巨大地震モデル検討会(第15回) 内閣府
南海トラフの巨大地震による最大クラスの津波高(分布地図)<満潮位>【各県版】 南海トラフの巨大地震モデル検討会
市町村別の最大となる震度 南海トラフの巨大地震モデル検討会

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