2012年5月15日火曜日

ギリシャのユーロ離脱対応を金融機関は検討しているようです。

金融機関はギリシャのユーロ離脱の対応を模索しているようです。


記事によると

  • 各国の金融機関の間で「ドラクマ復活」に備える動きが広がっている
    • 一部銀行は取引通貨をユーロからドラクマに切り替える為の取引システムの準備を進めている
    • 金融機関はユーロ導入や通貨制度変更などで変化に対応した経験を持っている
    • 「欧州勢を中心に多くの企業がこの問題に取り組んできた。金融機関はどこも緊急プランを策定している。ギリシャのユーロ離脱は今に始まったシナリオではない」 (ICSリスク・アドバイザーズ ハートムット・グロスマン氏)
  • ギリシャがユーロ離脱した場合
    • 為替規制が発動される
    • 新通貨が導入される可能性がある
    • ギリシャ政府が為替取引に関してどんな法律を制定するかによって対応が変わってくる
      • 1ユーロ=1新ドラクマと定められた場合
        • 実際には市場でそうしたレートが維持されるとは考えにくいため、海外の銀行は多額の損失を被りかねない
        • ユーロ建てだった債務を返済することは現実的に不可能になる
      • 資本移動が規制された場合
        • 企業がユーロ建てで債務を返済すれば違法行為になる可能性がある
    • 「われわれの想定では、ユーロからの離脱には何らかの形の資本規制が伴うだろう。あるいは、債権者は英国法に基づく義務をギリシャ国民に強いることはできなくなるかもしれない」 (野村のロンドンにおける最高リスク責任者ルイス・オドナルド氏)
  • 銀行はリスクヘッジの為、様々な金融商品の購入を検討している
    • しかし、そうした対策がどれほど有効か不明確
    • そうした行動が市場の不安を煽ることになりかねない
    • 多くの金融機関は具体的な措置を控えている
    • 「銀行は『火事だ!』と叫ぶのをとても嫌がっている。彼らはそうすれば何が起き、パニックになればどうなるか知っているためだ」
  • 現在の銀行の主な対応は
    • それぞれの取引に適用される法規の確認
    • デフォルに備えたヘッジ
    • ギリシャのユーロ離脱が引き起こす可能性のある法的問題の検討

という事らしい。

銀行は過去何度も通貨制度の変更に対応してきた為、ドラクマが復活しても金融システムの対応は問題なさそう。

だけど、ギリシャが保有するユーロ建て債権は紙くずになる可能性が高い。
また、そうした場合、担保がどのような扱いになるかはギリシャの法律次第。

リスクヘッジでギリシャ国債の売却やCDSの購入など進めればパニックを引きを起こし、自らの首を絞める。
恐らくギリシャがユーロ離脱した場合に起こる他の国の通貨や債権の変動でヘッジをしてくるだろう。

日本にとっては迷惑な話。


記事
焦点:ギリシャのユーロ離脱現実味、金融機関が「ドラクマ復活」の備え REUTERS

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