記事によると
- シェールガスで好況に沸くヒューストン
- 不動産
- 賃料
- 「5年ぶりの契約更改で賃料が3割上がった」
- 「3年前と比べ倍になった」
- 開発
- ダウンタウン地区から、アップタウン地区にかけ、建設中のクレーンが目につく
- テナント募集前から着工するオフィスがある
- 交通
- 通勤ラッシュ時には片側6車線の高速道路ですら渋滞
- 産業
- メキシコ湾海底油田を含め、在来型油ガス田で米国を代表する地帯
- 油分の多い「イーグルフォード」というシェール層が2008年に開発され、経済効果は格段に高まった
- 「採掘権益取得などで商社が駐在員を大幅増員したり、安価なガスを利用すべく化学メーカー等が工場を建設したりする動きが増えている」(木村誠ジェトロ・ヒューストン所長)
- 在来型油ガス田であるため、パイプライン網が発達している
- 地主に払うロイヤルティ
- 採掘には通常、地主に3年程度土地を借りる
- 開発業者は時間との戦いとなり、年間何十本も井戸を掘る
- 当たれば契約を維持・更新
- 開発業者は採掘収入の25%程度をロイヤルティとして地主に支払う
- アメリカでは、地下資源も地上の地主に所有権が帰属
- 日本は公けの物
- 40代牧場経営者地主の例
- リース権売却収入だけで数百億円
- 日産4000バレルの収入の25%の約1000万円が毎日地主に入る
- 計画どおり日量2万バレルへ増産すれば、ロイヤルティは5倍に膨らむ
- ヒューストン周辺の権益の高騰
- 土地の採掘権はWTIに対して5ドル前後のプレミアム
- 油質が高い
- 探鉱で「はずれ」のリスクも比較的低い
- イーグルフォードのオイルリッチの地域の採掘権
- 20,000-25,000ドル/エーカー
- 全米最高水準
- 数年で10倍以上高騰
- いかに生産性の高い「スイートスポット」を発見するかが勝負
- 探鉱・掘削大手
- シュルンベルジェ
- ハリバートン
- ベーカーヒューズ
- 日本の権益
- 依然として50%未満のマイナー出資
- おいしいところは皆米国企業が囲い込んでいる
- 採掘権の過半を握る米国のオペレーターによっては、情報を出し渋るケースもある
- 中国の動き
- 権益取得の動き
- 2011年中国海洋石油がチェサピークの一部権益を6億ドルで買収
- 2012年中国石油化工集団がデボンの一部権益を22億ドルで買収
- 2013年1月中国中化集団がテキサス州での権益を17億ドルで買収
- 採掘技術習得に躍起になっている
- 中国国内では世界最大とされるシェールガス埋蔵量がある
- アメリカ企業は「中国のパテント規制の甘さを警戒し、先端技術のシェアを拒んでいる」
- 環境規制
- 環境規制は州の権限が強い
- ニューヨーク州は水圧破砕による開発が禁止
- テキサス州を含めて多くの州では、掘削前に水圧破砕に用いる化学品を公開することが義務
- 極端な規制強化はないとの見方が多い
- 経済的に失うものが多いため
- 近年は生産のオペレーションがしっかりしてきた
- 開発当初は中小企業によるずさんな開発が多かった
- 政府の動き
- 米国環境保護局(EPA)が、飲料水や地下水に対する水圧破砕の影響調査
- 2014年中にも最終報告をまとめる予定
- 全米に網をかける形での何らかの規制強化が行われる可能性が高い
- 生産を大幅に抑制するような規制にはならないとの見方が多い
- シェールガス生産で化学業界に恩恵
- 工場新設・増設・再稼動の動き
- ダウ・ケミカルの石油化学コンビナート (フリーポート)
- 単独企業の化学工場としては北米最大規模
- この工場の生産量
- 米国内で販売する製品の44%
- 世界販売全体の20%
- 2012年4月世界最大のエチレン工場を新設
- シェールガス由来のエタンが原料
- 2017年稼働予定
- 大型プロピレン工場を新設
- 2015年稼働予定
- BASF(ドイツ系)、アモコ・ケミカル、モンサント、信越化学工業などが工場がある
- 三井物産はダウと折半出資で世界最大規模の塩素製造工場をフリーポートに建設
- 2013年央から稼働予定
- 三菱ケミカルホールディングスはダウの新エチレン工場に隣接して、MMA(メタクリル酸メチル)と呼ばれる化学品の工場建設を検討
- クラレは、「ポバール」と呼ぶエチレン系樹脂の新工場をラポルテ市で建設中
- 原材料が安く調達できる
- 原油由来のナフサを原料とする欧州・アジア勢に対し、原料コストで圧倒的優位に立てる
- LNG輸出基地の建設計画
- フリーポートLNGデベロップメント社
- 2017年の輸出開始目標
- 大阪ガスと中部電力が液化加工契約を結んでいる
- 早ければ3月にも米国エネルギー省から輸出許可が下りる見通し
- その他業界への恩恵
- ニューコア(鉄鋼メーカー)は天然ガスを利用して鉄鋼を製造するプラントを建設中
- GEは洗濯機などの家電工場をケンタッキー州に新設
- フォードやNCR、ワールプールなど自動車・電機工場も米国回帰の動きを示している
- 一部地域の電力の卸売価格は2008年比で半値にまで下落
- 安価なガスを燃料に使った火力発電が増えた為
- 電力多消費型のアルミや鉄鋼、ガラスに恩恵
- 原油も日欧に比べ割安となり、運輸費が圧縮
- シェール革命によって全米で170万人の雇用、2020年までには300万人の雇用が生まれる (米大手調査会社IHSのチーフエコノミスト、ナリマン・ビーラベッシュ氏)
日本では原発停止で電気代が上がっているのにうらやましい話です。
また、地主になったらぼろ儲けのようです。
実際にガスやオイルがなくても地代の契約金だけで数百億。
おいしすぎる。
ところで、アメリカに製造業が回帰する動向が見られるそうです。
そうするとエネルギーの輸出をしたり、製品の輸入が減るので今よりドル高になるのは間違いない。
これがドル円の下支えになりそう。
日本もシェールガスの開発が行われてエネルギーの輸入が減れば、電気代も下がるかもしれない。
官主導なのでなかなか進まないけど、原子力よりこちらの方に英知を集結してほしい。
記事
シェール革命の「都」に、群がる日本企業 東洋経済Online
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