市場取引を導入することにより、新たな取引手数料徴収の機会、森林を持たない国から金を奪う、新興国に環境技術を導入させる、企業のCSRアピール、政治家の人気取りなど色々思惑が渦巻いていた。
その排出権取引のEU市場が終焉を迎えようとしているようです。
記事によると
- 2013年4月16日 EU域内排出権取引制度(wiki)の炭素価格が低迷している
- 原因
- 最初の数年間、排出枠が多すぎた
- 「クリーン開発メカニズム」が乱用されている
- 先進国が発展途上国から排出枠を安く獲得可能
- 景気に左右される
- 「バックローディング(排出枠の入札延期措置)」が欧州議会で否決
- 市場で取引される排出枠の一部を2年間保留する措置
- 余剰気味の枠の供給を一時的に減らして、価格上昇を狙っていた
- 市場価格
- 2008年:約31ユーロ/t
- 近年:約4ユーロ/t
- バックローディング法案否決後:2.8ユーロ/t
- その他
- EU ETSは2005年に創設
- EU ETSは一時期は世界の炭素市場の約9割を占めていた
- クリーンエネルギー普及を効果的に促進する取引価格は、30ユーロ以上が必要
- 設備投資と罰金の均衡価格
長期チャートを探してみたが、どうやら3ヶ月毎の先物取引の為、長期は無いようです。
経済レポート物のチャートも探してみたが、適当なのが無かった。
CO2を市場取引して、果たして効果があるのか。
結果として、新興国に環境技術を導入するという意味では、意味があったのだと思われる。
しかし、それは先進国ががんばって開発した技術を安価に新興国に導入するということであり、CO2削減するという意味では効果的だったかもしれないが、先進国としてはやるせない気持ちになったのではないだろうか。
また、先進国は先に多くのCO2を出した為の贖罪という意味もあるのかもしれない。
しかし、CO2を出した人と削減技術を開発した人は必ずしも同一ではない。
先進国内での不平等感があったのではないだろうか。
CO2を削減する為に、資源価格に税金をかければ良いのではないかと言う議論もあるが、税制は国に権限がある為に、税金をかけない国で工場を稼動させたり、また税金安くして誘致を図ったりと思惑が錯綜するので、恐らくは有効ではないと思われる。
そもそも論としてCO2は果たして、地球温暖化にそれ程、貢献しているのだろうか?
科学的に証明した人は未だいない。
記事
EU、CO2排出量取引市場の終焉? NationalGeographic
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