リーマンショックを乗り切った大統領。
富豪の金融機関を助け、アメリカ至上最大の負債を背負わせた大統領。
オサマ・ビンラディンを殺害し、9.11の報復を果たした大統領。
ノーベル平和賞を受賞し、アフガン撤退してアメリカの戦争を縮小させて、アメリカの若者の犠牲者を減らした大統領。
外交下手で、内向きな大統領。
そして、新たな称号が付きそうなコラムです。
記事によると
- オバマ政権の中東についてのグランドストラテジー
- 目的
- 中東の民主化を進めていく
- 戦略
- 穏健派のイスラム主義集団と手を組む
- トルコの公正発展党(AKP)
- エジプトのムスリム同胞団など
- イスラム世界の中の「穏健な中間層」と米国との隔たりを縮める
- 平和的で穏健な政党であれば有益な成果を手に入れることができるということを示す
- イスラム世界の中でテロリストらの非主流化を進める
- テロリストや過激派を孤立させる
- アメリカに支持された集団がさらに多くの中東諸国に民主主義をもたらす
- そうすることで、経済・社会情勢が改善される
- 人々を狂信的で暴力主義的な集団に追いやった苦しみや不満は徐々に取り除かれる
- 失敗の理由
- 大戦略の基盤が弱いのは陰謀論者や無能で不器用な人々のせい
- オバマ政権の5つの見込み違い
- 支持したイスラム主義集団の政治的成熟度と能力
- 中東政策は、中東の比較的穏健なイスラム主義の政治運動には賢明かつ巧みに政権を運営するだけの政治的成熟度と管理能力があるという見方に依存していた
- トルコのエルドアン政権への見込み違い
- 記者を逮捕
- 政敵に対する怪しげな起訴を支持
- 敵対的なメディアを脅す
- 露骨にデモを取り締まる
- 党幹部の主なメンバーは、トルコが問題を抱えているのはユダヤ人や念力など神秘的な力のせいだなどと主張
- トルコは軍事企業のエンジニア3人の死亡原因を念力と発表
- イスラエル批判
- エジプトのモハメド・モルシ前大統領失脚の黒幕はイスラエルだと主張
- オバマ大統領はエルドアン首相を最良の友の内の1人としていた
- 「さまざまな問題に関して極めて優れたパートナーであり極めて優れた友人である」
- エジプトのモルシ政権
- モルシ氏とムスリム同胞団はただ単に、政権を預かる準備ができていなかった
- 彼らは与えられた権限の範囲を理解せず、崩壊しつつある経済を何もできないままいじくり回した
- 何千万人ものエジプト国民が流血のクーデターに声援を送るほど、彼らの統治は不適切で不安定だった
- エジプトの政治情勢
- アメリカ政府はエジプトで起きている出来事を「民主主義への移行」だと考えた
- 「アラブの春」や「facebook革命」と呼ばれたものはまやかしだった
- 米国と欧州は存在しない民主主義への移行を推進しようといつまでも忙しく動き回り、夢中になっていた
- 実際は
- 軍がムバラク元大統領は軍事的な共和国から王国へと画策していると思った
- 息子への禅譲
- 軍の将軍たちは反撃
- 混乱が広がると、軍は身を引いて、ムバラク政権を崩壊させた
- 軍事政権の復活
- エジプトが1950年代以降維持してきた体制を復活させようと行動を起こしている
- エジプト人の考え方
- 自由主義者のほとんどは自分たちをイスラム主義者から守れるのは軍だけだということを理解している
- イスラム主義者たちは軍が今でも仕切り役であることを身をもって学んでいる
- イスラエルとサウジアラビアとの関係に戦略が与える影響
- この2つの国が腹を立てれば、中東で米国をどれほど悲惨な立場に追い込むことができるかを過小評価していた
- イスラエルへのアプローチの失敗
- パレスチナ問題の交渉再開の為、イスラエルの入植の完全凍結を宣言するよう迫った
- サウジアラビアへの対応の失敗
- サウジの中東政策を台無しにした
- アメリカがトルコやモルシ大統領が統治するエジプトと手を結んだため
- サウジアラビアから外交の主導権を奪おうとするカタールの企てを支持
- アルジャジーラがトルコやエジプトを熱心に支援したことにサウジアラビアは怒っている
- アルジャジーラはカタールとカタール政府が経営
- サウジアラビアはムスリム同胞団やトルコのイスラム主義者を嫌っている事を理解していない
- サウジアラビアは長い間、ムスリム同胞団をスンニ派の世界の中での危険なライバルとみなしてきた
- スンニ派の中心がイスタンブールにあった輝かしいオスマン帝国時代を復活させたいと願うエルドアン首相のあからさまな熱望はサウジの優位性を直接の脅かすものである
- イランやシリアについてのサウジアラビアの警告にアメリカは注意を払わなかった
- 結果、サウジアラビアはエジプト軍を支援
- サウジアラビアはアメリカの外交を支援するよりはむしろ損なわせたいと考えた
- 中東のテロ活動の新たな力学を把握することができなかった
- テロリストの活動やテロリスト集団の生命力と適応力をどうやら見くびっていた
- アフガニスタンとパキスタンに潜伏するアルカイダには打撃を与えることはできなかった
- リビアからマリにかけての戦域やナイジェリア北部、シリア、イラク、イエメンなどでのテロリストの大きな成果につながっている
- 2013年8月アメリカが20の在外公館を閉鎖したのはテロリストにとって事実上の大勝利
- テロリストは米国の行動に大きく影響を与える能力を保持していることを証明することができた為
- シリアに介入しないコストを過少評価
- 内戦が長引くに従って、人道上の犠牲者はおぞましいレベルにまで増えた
- 不安定さはシリアからイラク、レバノン、果てはトルコにまで広がった
- オバマ大統領はアサド政権の打倒を呼び掛けたが、成し遂げることはできなかった
- ロシアとイランはアサド政権を支持
- 中国は国連での制裁決議で棄権
- ロシアがオバマ政権を過小評価し、挑戦してくるかもしれない
- 過去フルシチョフがピッグス湾事件や失敗に終わったウィーン会談のあと、ケネディ大統領は無力で無能だとの結論を下し、その後、キューバからベルリンに至るまで大統領を試し続けた
- テロリストの名声が高まった
- 以前は残虐行為とイラクでの敗北によってひどく汚されていた
- シーア派の敵に対するスンニ派の闘争の指導者としての地位を確立することができた
- シリアでは勇敢で理想主義的と受け止められた
- 湾岸地域からの資金源はこの10年でほぼ破壊されていたが、再建され強化されている
- アメリカが取るべき戦略
- 現在、混乱しているアメリカの中東での同盟関係を修復
- イスラエル
- オバマ政権はイスラエルとの関係修復に必要で困難な仕事を引き受けた
- 和平交渉再開のことか?
- サウジアラビア・エジプト軍
- 懸念にさらに注意を払う必要がある
- これらの勢力はアメリカの権力が及ぶ範囲を見極めて、アメリカ単独の取り組みがうまくいかない地域では他の協力者を得るようとする
- テロとの戦いが長期的な戦いなる事に賛成する世論を形成する
- 貧困や低開発、独裁などの「根本的な原因」を取り除くことでこの問題を排除することができると考えるのは妄想
- 暴力的な聖戦はアピール力を取り戻した
- 醜い戦いが待ち受けている
- イランに関心を戻さなければならない
- イランの増大する権力への懸念はイスラエルとサウジアラビアをつなぐ糸
- サウジアラビアとイスラエルの双方が支持できるイラン戦略を策定して取り掛かれば、協力が取り付けられる
今のアフリカ、中東の混乱はアメリカの外交政策の失敗にあるそうです。
確かにジャスミン革命から中東の春といわれる革命がなければ、テロリストに大量の武器が渡ることは無く、北アフリカ地域は政治は安定していたかもしれませんが、民衆は弾圧されたままだったろう。
これらの運動の背景に欧米の国の関与があった事は間違いないが、それが欧米が期待していたとおりにならなかったのは、政権をとった政治集団が未熟だったり、サウジアラビアを怒らせた為だそうです。
今までのパターンだと、亡命政権が欧米で人脈や政治を学んで、革命後亡命先の政府の支援の元、政治運営するという流れが多かったと思いますが、今回の運動ではそれが無かった。
最後にシリア情勢は、オバマ政権が積極的に行動できなかったのは、恐らくイラク戦争を証拠のでっち上げで行ってしまった事で二の足を踏んでいた事と、厄介ごとに巻き込まれたくないという思いがあったからではないだろうか。
なので、国連の同意を取り付けようとしたが、ロシアが反対、中国が棄権と同意を取り付けることができなかった。
しかし、裏では反政府軍の支援は行っていたようです。
化学兵器の使用については、最初の使用に関してはアメリカは非難していましたが、ロシアが反政府側が使用したとの調査結果を国連に提出して、アメリカは積極的な関与を行えませんでした。
2回目の大規模な化学兵器の使用に関しては、未だ詳細がよくわかっていません。
情報源が主に反政府側から出ているので、国連の調査結果を見ないとどちらが使用したのか、そもそも化学兵器の使用があったのかさえもわかりません。
しかし、日本のメディアが政府軍が使用したと宣伝しています。
ネットでは、アメリカがサリンを提供したと言う陰謀論が出ていますが、アメリカ軍は確かに化学兵器を持っていますが、出庫すれば記録が残るため、化学兵器の提供はまず無いと思われます。
あるとすれば、下部組織の予算から資金もしくは機材の提供などと思われます。
化学兵器の使用の目的は
反政府側は、最初の使用で国際的に問題にならなかったから、今度は大規模に使用されたと主張しています。
政府側は、最初の使用でアメリカなどの軍事介入が無かったから、反政府側が軍事介入する理由を与える為に、自作自演したと主張しています。
本当の理由はわかりませんが、内政干渉してでも内戦は止められないものでしょうか。
ちなみに私はオバマは嫌いです。
記事
【オピニオン】失敗に終わった米国の中東大戦略 WSJ
確かにジャスミン革命から中東の春といわれる革命がなければ、テロリストに大量の武器が渡ることは無く、北アフリカ地域は政治は安定していたかもしれませんが、民衆は弾圧されたままだったろう。
これらの運動の背景に欧米の国の関与があった事は間違いないが、それが欧米が期待していたとおりにならなかったのは、政権をとった政治集団が未熟だったり、サウジアラビアを怒らせた為だそうです。
今までのパターンだと、亡命政権が欧米で人脈や政治を学んで、革命後亡命先の政府の支援の元、政治運営するという流れが多かったと思いますが、今回の運動ではそれが無かった。
最後にシリア情勢は、オバマ政権が積極的に行動できなかったのは、恐らくイラク戦争を証拠のでっち上げで行ってしまった事で二の足を踏んでいた事と、厄介ごとに巻き込まれたくないという思いがあったからではないだろうか。
なので、国連の同意を取り付けようとしたが、ロシアが反対、中国が棄権と同意を取り付けることができなかった。
しかし、裏では反政府軍の支援は行っていたようです。
化学兵器の使用については、最初の使用に関してはアメリカは非難していましたが、ロシアが反政府側が使用したとの調査結果を国連に提出して、アメリカは積極的な関与を行えませんでした。
2回目の大規模な化学兵器の使用に関しては、未だ詳細がよくわかっていません。
情報源が主に反政府側から出ているので、国連の調査結果を見ないとどちらが使用したのか、そもそも化学兵器の使用があったのかさえもわかりません。
しかし、日本のメディアが政府軍が使用したと宣伝しています。
ネットでは、アメリカがサリンを提供したと言う陰謀論が出ていますが、アメリカ軍は確かに化学兵器を持っていますが、出庫すれば記録が残るため、化学兵器の提供はまず無いと思われます。
あるとすれば、下部組織の予算から資金もしくは機材の提供などと思われます。
化学兵器の使用の目的は
反政府側は、最初の使用で国際的に問題にならなかったから、今度は大規模に使用されたと主張しています。
政府側は、最初の使用でアメリカなどの軍事介入が無かったから、反政府側が軍事介入する理由を与える為に、自作自演したと主張しています。
本当の理由はわかりませんが、内政干渉してでも内戦は止められないものでしょうか。
ちなみに私はオバマは嫌いです。
記事
【オピニオン】失敗に終わった米国の中東大戦略 WSJ
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