単純な方法で投資するとどうなるか？

株式投資をする時、どの企業に投資するか考えるのが面倒な人も多いと思います。

それが本当は楽しいのですが、そんな人の為にある単純な方法で投資をした場合のリターンを紹介。


以下、仔細
年初に日経平均を買ったとして、各月末に売却した場合の騰落率を見てみると

年初からの月別日経平均騰落率 (Yahoo!Financeデータより,クリックで拡大)

画像が大きい為、文字が小さくなったので抜粋

月	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12
上昇率	40.9%	50.0%	59.1%	59.1%	50.0%	54.5%	54.5%	40.9%	45.5%	45.5%	36.4%	45.5%

ここでいう上昇率とは上昇した月の回数の割合です。
過去22年間で、1月は8回上昇したので40.9％となります。

これを見ると年初に買った場合、3,4月が一番上昇した場合が多く、11月が一番下落した場合が多いようです。

では、月初に買って、月末に売るとどうなるか見てみると

月別日経平均騰落率 (Yahoo!Financeデータより,クリックで拡大)

画像が大きい為、文字が小さくなったので抜粋

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12
上昇率	40.9%	54.5%	50.0%	59.1%	45.5%	54.5%	40.9%	45.5%	36.4%	45.5%	59.1%	59.1%

配当落ちが大きい、3月と9月が下がりそうだけど一番下がる回数が多い月は9月。
3月は変わらないようです。

11月は年初からはよく下がっている場合が多いけど、月初からは上昇している場合が多いようです。

では、11月月初に投資して、各月末に売却した場合どうなるでしょうか、

11月月初に買った場合の月別日経平均の上昇率 (Yahoo!Financeデータより,クリックで拡大)

上昇した回数を見てみると、2月と6月が一番多いようです。(2012年11月からのデータは除外)

	11月	12月	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月
上昇率	59.1%	57.1%	57.1%	66.7%	61.9%	61.9%	52.4%	66.7%	52.4%	47.6%	42.9%	52.4%

”Sell in may”は、日本の場合には当てはまらないようです。


では1991年11月月初に100万円を日経平均に投資し、特定の月末に売却、再投資を繰り返した場合、どうなっていたでしょうか。

	11月	12月	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月
1991	90	91	100	100	100	100	100	100	100	100	100	100
1992	95	92	88	85	77	69	73	63	63	72	69	67
1993	80	82	89	86	85	86	90	74	77	90	83	78
1994	76	81	92	87	83	87	96	78	80	95	83	80
1995	81	91	86	75	67	73	74	57	67	86	74	71
1996	83	86	101	85	82	91	92	73	79	98	91	82
1997	84	80	91	77	72	85	90	73	78	88	79	66
1998	91	81	91	79	72	81	86	70	78	75	64	54
1999	94	85	97	83	83	99	101	90	101	96	83	71
2000	95	81	105	92	94	99	92	87	89	90	73	58
2001	97	82	100	82	84	95	84	78	72	66	49	41
2002	104	81	96	83	89	105	94	79	68	61	44	34
2003	98	81	93	80	82	95	92	83	76	73	52	41
2004	99	86	93	83	90	104	97	92	80	75	53	42
2005	109	102	99	90	98	107	102	99	89	87	67	53
2006	108	108	121	108	123	133	115	113	101	104	79	64
2007	101	98	129	116	130	141	126	126	107	105	81	65
2008	99	100	104	94	97	116	108	101	85	82	54	33
2009	93	107	96	82	90	118	118	115	101	98	63	38
2010	101	119	99	83	101	132	116	109	97	88	60	36
2011	96	113	110	97	107	142	123	117	104	86	57	35
2012			109	106	122	152	118	119	102	85	57	35

1番成績が良かったのが、11月に買って、4月に売却した場合の152万円。
最悪だったのが10月の35万円。

ただ、1991年11月月初の日経平均は25,167.13円。
2012年11月月末の日経平均は9,446.01円。
半分以下になっているのに、11月-4月のトレードでは1.5倍。

持ち続けるよりは、はるかにましなトレードができていた事になります。

もっとも、1991年なら10年定期に預けた方が10年後のリターンは大きかったと思われます。

過去10年に絞って見てみると、
2002年11月月初に100万円を日経平均に投資し、特定の月末に売却、再投資を繰り返した場合、どうなっていたでしょうか。

	11月	12月	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月
2002	107	99	100	100	100	100	100	100	100	100	100	100
2003	101	99	96	97	92	91	97	105	111	120	118	122
2004	102	106	97	100	101	100	102	116	117	124	120	123
2005	112	126	103	109	110	102	108	126	130	143	151	156
2006	111	132	126	130	138	127	122	143	147	170	179	188
2007	104	120	134	140	146	135	134	159	156	172	184	192
2008	101	123	109	113	108	111	114	127	124	134	123	98
2009	96	131	100	99	101	113	125	146	147	162	144	113
2010	104	146	103	101	113	126	123	138	142	144	136	105
2011	99	139	115	117	120	135	130	148	152	141	129	103
2012			114	128	137	145	125	150	149	140	129	104

一番成績が良かったのが、11月に買って、6月に売却した場合の150万円。
途中まで10月が一番成績が良かったようですが、リーマンショックで一気に半分になっています。

日経平均は2002年11月月初は8,651円。
2012年11月月末の日経平均は9,446.01円。

単純な法則で投資しても、持ち続けるよりは良い成績を上げることができます。

最後に、投資は自己責任でお願いします。

※上記の数字は、取引手数料、税金、配当、優待など考慮していません。