記事によると
- イラン経済封鎖の影響
- イラン国内
- ある屋根用断熱材メーカー
- 欧州から輸入していた高品質の素材を国内製のものに換えた
- 350人の従業員の半数以上を解雇
- 残った者への賃金も4カ月間未払い
- 2012年9月イラン通貨リアルは1週間で30%近く下落
- 旅行者や学生に優遇的な為替レートを提供する補助制度を廃止
- 主要食糧や医療品以外のものを輸入する業者への補助停止
- 中間所得世帯にとって本や雑誌ですら贅沢品
- 貧困世帯は、価格の高騰が特に激しい肉類を何カ月も口にしていない
- 財政収支が2012年に600億ドルの赤字
- 原油販売量が2011年の日量250万バレルから100万バレル強に減少
- 2012年9月テヘランのバザール商人たちがスト
- 治安部隊と情報機関が商人組合に対し、指導者を逮捕して組合員の免許を剥奪すると脅迫
- その後、収拾
- 学生の家族らは、中央銀行の新たな通貨政策に抗議し、議会前で座り込み
- 政府は海外で学ぶ学生に優遇的な為替レートを提供
- 海外の大学に留学している約9万人のイラン人学生が不安定な状態に陥っている
- リアルが切り下げられた結果、費用が4倍に膨れ上がった
- 2012年10月燃料やガソリンを運送するイスファハン市のトラック運転手の組合が2日間のスト
- ストの影響で国内最大都市の一つで燃料供給が滞る
- 運転手の生活費やトラック維持費は急騰
- 運転手の給料は以前と変わっていない
- 自動車産業は2012年、60~80%減産
- 数十万人の失業者を生んだ
- 自動車交換部品メーカーの多くは、現金の不足や原材料の欠乏を受け、生産能力の40%で稼働
- イランの通商省が輸出入制限
- 自動車からチョコレートに至る贅沢品75品目を輸入禁止
- 小麦などの主要食糧の輸出禁止
- イラン中央銀行がすべての輸出業者に国外での売上金をイランに還流させるよう指示
- 国内で意見が2分
- 現実的な当局者らは、西側との対立を終わらせ、経済復興を推進したい
- ハメネイ師の側近らは、イランは強硬な姿勢で臨むべき
- 最終決定権を握っているのは最高指導者のハメネイ師
- 妥協するのは体制の安定が保障される形で西側と合意できる場合のみ
- イラン国外
- ドバイではイラン企業の多くが撤退
- トルコのイランからの訪問者数は2012年最初の9カ月間で35%減少
- 物々交換に頼る傾向を強めている
- インドからは小麦や紅茶
- ウルグアイからはコメ
- パキスタンからは肉や果物
- 中国からはジッパーやレンガに至るあらゆるもの
- 経済封鎖の内容
- 2010年禁止されたイランとの取引を行うすべての米国企業と外国企業を制裁の対象とした
- 以前はブラックリストに載ったイラン組織とビジネスを行う米国企業のみが制裁の対象
- 違反した企業は米国の金融システムにアクセスできなくなる恐れがある
- 今週、新たな制裁法案にオバマ大統領が署名
- イランが原油との物々交換で金や貴金属を入手するのを阻止する
- ブラックリストに載せるイランのエネルギー、輸送、金融組織の数を大幅に増加
- 外国企業がブラックリスト組織との取引禁止
- 2012年7月EUがイラン産原油の輸入を禁止
- アナリストの見方
- これらの制裁でイラン政府が近い将来、破綻するとの考えには懐疑的
- イランの外貨準備高は2012年初めの時点で1000億ドル(約8兆7000億円)を超えている
- 原資は原油収入
- 9月までイランはこの準備金を有効に使い、通貨リアルを支えてきた
- 未だハードカレンシー(交換可能通貨)を使い切るまでには至っていない
- 長期的にはイラン経済は衰退する (カリフォルニア大学 政治科学教授ダリウシュ・ザヘディ氏)
- 最近の制裁が成功している大きな理由
- イラク、リビア、米国の原油生産量が過去1年間で大幅増
- 国際原油市場における供給不足をサウジアラビアが積極的に補っている
- 西側の狙い
- 経済制裁など圧力をかけることで、イランの譲歩を引き出す
- イラン政府自身の失策により体制への圧力が高まることを期待
- 核問題交渉の再開
- イラン政府の政策の失敗
- 2011年エネルギー補助金が削減された
- ガソリン、電気、水の価格が高騰
- 政府はこうした価格上昇の補填を企業にすると約束したが実施されなかった
- 一般消費者には負担を補填するため数十億ドルを拠出
- 中央銀行は通貨を意図的に低く抑えた
- 安い消費者製品を輸入するため
- 結果、数百億ドルもの外貨が無駄に浪費
イランは原油の代金として物資を輸入しているようです。
決済口座凍結された為、代金の換わりに物を輸入して対応をしているようです。
イランへの包囲網は完全ではなく、インド・中国・パキスタン・ウルグアイなどが原油の購入や物資の売買を行っているようです。
それでもやはり、かなりの影響があるようで市民の生活は苦しくなっているようです。
政府としては西側と交渉したいようですが宗教家が邪魔をしているようです。
政治に宗教が絡むとろくなことがない例のようです。
イランは核開発をしている為、同じイスラム国の支援を受けにくいと思われます。
イランはこのまま行くとジリ貧なのは目に見えている。
早めに戦略の転換をしないと、市民の不満が政府に向かってまた血が流れてしまう。
記事
対イラン制裁の強化 国内の工場や店舗に打撃 WSJ
0 件のコメント:
コメントを投稿