2013年5月6日月曜日

犯罪を犯す要因は先天的か後天的か?

こういう記事を見るといつも思うのだが、犯罪者遺伝子というものは存在しない。

そこには、怒りが抑えにくいとか衝動的に行動する傾向になる遺伝子があるだけ。
それは、後天的に治療できたり、理性で抑えられる可能性がある。
また、そういう遺伝子を持つからといって、必ずしも犯罪者になるわけではない。


記事によると
  • チェーザレ・ロンブローゾ(wiki)について
    • 犯罪学の父と呼ばれている
    • ある山賊の検死解剖について
      • ジュセップ・ビレラというイタリアの山賊
      • 頭蓋骨の下部に珍しいへこみがあった
      • 犯罪は脳の奇形に起因するところが大きいとした
      • 犯罪者とはより原始的な種への逆行的進化とした
  • 攻撃的、反社会的行動における分散の約半数は遺伝的特徴に関連付けられる
  • どの囚人が釈放後に再犯する可能性が最も高いかを脳スキャンで正確に予測
    • ニューメキシコ州の刑務所で行われた最近の研究
  • 劣悪な環境も幼少期の脳を変え、のちの反社会的行動を生み出す要因となる可能性がある
  • 鉛が行動をつかさどる前頭葉前部に特に害を及ぼす
    • 体内の鉛濃度は、生後21カ月でピークに達する傾向がある
    • 一般的に子供たちは、大気汚染や有害物の投棄で汚されてきた土から鉛を体内に取り入れる
  • 出産前の母親による喫煙や飲酒、出産中に起きる合併症、幼少期の栄養不足が青年期の高い攻撃性や暴力性と関連付けられる
  • モノアミン酸化酵素A(MAOA)のレベルが低い遺伝子型と幼少期の虐待が組み合わさると、その個人はのちに反社会的行動を取る傾向がある
    • 研究機関
      • デューク大学のアブシャロム・カスピ博士とテリー・モフィット博士
    • 研究対象
      • ニュージーランドのある地域に住む1000人以上に遺伝子型解析
    • 研究結果
      • 低レベルのMAOAは脳の感情の中枢である扁桃体の縮小と関連付けられる
      • 幼児期の肉体的虐待は前頭葉前部に害を及ぼす可能性がある
      • 上記、2つが相乗効果をもたらすと考えられる
という事らしい。

犯罪を犯していない人に対して、遺伝子的に犯罪を犯す可能性が高いからと差別すべきではない。
また、犯罪を犯した人に対して、遺伝子的に犯罪を犯す可能性が高かったのであれば、完治するまで、少なくとも社会に適合できるレベルに達するまでは仮出所すべきではない。

妊娠時の母体の栄養状況によって、子供の攻撃性に関係があるようなので、妊娠中の母親の栄養状況には注意すべきである。
幼児期の鉛の摂取も悪影響があるので、注意が必要。
といっても、日本ではほとんど関係は無いだろう。

でも、中国では土壌汚染や水質汚染が進んでいるので注意が必要。

記事中でもあったが、遺伝子的に犯罪を犯す可能性があるといって、必ず犯罪者になるわけではないので、遺伝子で差別することだけは無いようにしないといけない。

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