2012年11月8日木曜日

米大統領選の勝敗因は?

アメリカ大統領選の勝因、敗因の記事を集めてみました。


記事によると
  • 民主党オバマ大統領再選の勝因
    • 黒人の支持基盤を維持できた
    • ヒスパニックの支持を得た
      • 多くの若年層不法移民の国外追放を中止する行政命令を発表
      • 前回を上回る69%の支持を得た
    • 女性層の支持
      • 医療保険改革法の中に、大半の医療保険に対し避妊を対象とすることを義務付ける条項を盛り込んだ
        • カトリック教会や右派から反発を買った
      • 女性の得票率ではロムニー候補に12ポイントの差で勝った
        • 前回は13ポイント差で勝った
    • オハイオ州で勝った
      • 自動車産業を救済した事が評価された
    • 投票総数全体に占める若年層の投票率は前回より上昇
      • 事前予想では大幅に低下と予想
    • 中間層の支持を得た
      • 社会の貧富の差が拡大したこともあり、中間層重視を唱えたオバマ氏への支持が広がった
      • 高い失業率は、リーマン・ショックや欧州債務危機など悪い外的要因が相次ぎ、「やむを得ない」という世論があった
    • 今年に入り、女性やヒスパニック、同性愛者、若者、さらには中西部の有権者の歓心を買う政策を連続的に打ち出した
    • 中国対策をアピール
      • 中国を標的に通商問題を監視する作業チームを立ち上げ
      • 中国に対しさまざまな措置を講じた事をアピール
    • ハリケーン「サンディ」の対応を評価
    • 民主党はオバマ支持で一体で戦えた
    • オバマ陣営は膨大なデータベースに基づく非常に緻密な組織戦を展開し、激戦州を着実におさえていった
    • オバマ政権が非常に強い熱気で生まれた政権だっただけに、もう1期やらせてみようという意識が米国民の間に強かった
    • ロムニー氏が反撃するための資金を確保する前に、巨額を投じて有権者に同氏のイメージを植え付けることに成功
      • 今まではゆっくりと始動し、資金は終盤の追い込みに取っておく事が常道
      • 失敗すると終盤に資金がショートする可能性があった
      • 戦略は成功し、ロムニー氏は大統領の実績を攻撃するどころか、自身のキャリアや個人資産に対する非難への釈明に追われた
      • ロムニー氏は選挙法に基づき、8月後半に正式に党の指名を受けるまでは集めた資金を使うことができなかった
        • その間、オバマ陣営の中傷広告が流れ続けた
      • 選挙は現職大統領の信任投票から、対立候補の信任投票へとほとんど姿を変えてしまった
      • 激戦州のオハイオ州
        • ロムニー氏が企業買収の専門家として国内雇用のアウトソースを支持したことに対する批判
          • ロムニー氏が設立したプライベートエクイティ会社がアウトソースした為に失業した人を探し出し、インタビューしてCMに流した
        • オバマ大統領の自動車産業救済策で恩恵を受けた同州のブルーカラー労働者の共感を呼んだ
  • 共和党ロムニー候補の敗因
    • 病に罹った米国を立ち直らせられることを有権者に説得できなかった
    • 投票した有権者の半数以上がロムニー氏に好感を持っていなかった
      • 出口調査や電話調査で判明
    • 「小さな政府」が受け入れられなかった
      • 小さな政府だと自動車産業を公的資金が投入されなかったのでは
      • 小さな政府だとハリケーン対策が十分に行われないのでは
      • 小さな政府だと国民皆保険がなくなるのでは
    • 国民はブッシュ共和党の“単独行動主義”での戦争を忘れていない
    • 失言やその内容が悪かった
      • 経済はわかるが一般国民の痛みがわからず、信念もない人という印象を与えた
    • 自身が大統領に就任して何をやりたいのか選挙戦の最後まで浸透しなかった
    • 国民はティーパーティに象徴される激しい党派対立に一般国民はうんざりしていた
    • 政権交代での政策の継続性や空白を嫌った
という事らしい。

思ったより、関連記事が少なくまた、同じような内容だった。

オバマ大統領は現職の利点を生かし、今年になって国民受けする政策を次々出し、1回目の討論会の失敗もハリケーン対応で挽回し、天気に恵まれ投票率も上がり、再選したようです。
失業率が7%台で再選したのはレーガン元大統領だけですが、その時と同じように最悪の失業率からは改善した事が評価され、またリーマンショックを引き起こしたのは前政権のブッシュ共和党というイメージが残っていた為、問題にならなかったようです。

ロムニー共和党は資質に問題があり、支持を拡大できなかったようです。

アメリカの富は数%の人が握っていますが、多数決では中間層の方が多い。

中間層の支持を握っているオバマ大統領が順当に勝ったというところでしょう。

どこかで戦争が起こらない限り、共和党は勝てないのかもしれません。


記事
オバマ氏の勝因はマイノリティー連合の維持-米大統領選 WSJ
予想以上の大差での再選 
オバマ氏勝利、揺れる大国の「消去法の選択」 (紙上座談会)+ 日経新聞
オバマ米大統領再選をもたらした半年前の大きな賭け WSJ

0 件のコメント:

コメントを投稿